豆知識
❈ レーザープリンタ適性
❏ レーザープリンタ ❏
レーザープリンタは、機種や個体差が結構あると言われていますが一般的には、目で見て「凹凸がある」のが確認できる紙はほとんどがレーザープリンタに向きません。また、同じ銘柄の紙でも 厚い紙はトナーが剥離しやすいです。
紙名手配では当初、「紙が厚いので熱がかかりにくいのだ」と考えていましたが、レーザープリンタは おもて面 から熱をかけるので厚さが直接の原因ではありません。
比較的平らに見える紙でもラフ目(手で触ってザラザラ感のあるもの)の場合、紙が薄いものより厚いものの方が紙の表面の凹凸が大きくなるためレーザー適正が悪くなるのです。
OKフェザーワルツ 70Kgと120Kgで比較してみました。
テストに使った画像はこの画像(PDF 4.5KB)です。
70Kgはきれいにプリントできています
120Kgはティッシュでなぞったところが剥離してしまいました
70Kgとコピー用紙を貼合わせて120Kgと同じ厚さにしました
きれいにプリントできています
❏ トナーの定着 ❏
レーザープリンタやコピーは 紙の上に乗ったトナーを |
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↓ |
熱ローラーで溶かして | |
↓ |
紙に定着させます |
へこんだ所に入り込んだトナーを | |
↓ |
熱ローラーで溶かすことができず | |
↓ |
トナーが落ちてしまいます |
レーザープリンタでプリントした後、トナーが剥がれ落ちるのは、
こすれやすい紙の凸部分では無く凹部分だったのです。
❏ 一言アドバイス ❏
少しラフ目の紙にプリントする場合、レーザープリンタではアミ点は粗い方が剥離しにくいです。
プリンターの詳細設定でグラフィックの指示が出来るようなら「粗い」にした方がきれいに仕上がることが多いです。(ハーフトーン・解像度をさげる)
また、文字が欠けてしまうようなときは 線が細い「明朝体」よりも「ゴシック体」など比較的太い書体に変えるのも一つの手です。
風合のある紙にプリントしようとすると小さな点や細い線が再現しにくいことが多いです。
ですからファインペーパーにプリントする場合、必ずしもプリンターの上位機種の プリント結果が良いとは限りません。
❏ 表示方法 ❏
紙名手配では、アミ点をプリントした後ティッシュで軽くなぞって評価しています。
ランク | サンプル画像 | 状態 |
---|---|---|
特A | PHO180Kg | 1200dpiでプリントしてもトナーがほとんど剥離しない |
A | Aプラン103Kg | グラフィックを「粗い」でプリントしてトナーが剥離しない |
B | OKサンドカラー120Kg | トナーが剥離するところがある |
C | OKフェザーワルツ120Kg | トナーが少し剥離する |
D | 岩はだ100Kg | トナーが かなり剥離する、または、うまくプリントできない |
それぞれの商品で 4/6判 100Kg 程度の厚さを選んでテストしますので、レーザー適正が「C」の物は紙を薄くするときれいにプリントできることが多いです。
テストに使用した環境は次の通りです。
OS | Windows2000 |
---|---|
アプリケーション | Adobe Acrobat 4.05 |
プリンター | EPSON LP-2400 |
はじめに書いたように、プリンターのメーカーや機種、その他の要因でプリント結果に差が出ます。
紙名手配では(家庭に置けるような)比較的コンパクトで汎用のプリンターでテストしています。
ここで「C」にランキングしていてもきれいにプリントできることもあります。
ご使用のプリンターの特性などを把握して参考にしてください。
❏ フィルムへのプリント ❏
ピーチコートやユポ・ユポトレス・アリンダ・シーク・カルレなど、フィルムベースの物は溶けてローラー(ドラム)に付着する恐れがあります。
フィルム | 溶解温度 |
---|---|
ポリエステル | 約260℃ |
ポリプロピレン | 132〜155℃ |
塩化ビニール | 80〜100℃ |
ポリスチレン | 70℃ |
レーザープリンタ(コピー)用には、ポリエステルベースの物が使用されることが多いですがフィルムの厚さやその他の条件で、必ずしも安全とは言えないのでご注意ください。
(蛇足ですが、窓付封筒も要注意です)