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ルーペ豆知識

❈ 紙の流れ目

❏ 流れ目とは ❏

紙を手で破って見てください。破りやすい方向と、破りにくい方向があるのに気がつかれるでしょうか?例えば 新聞。一般の新聞は一番大きく広げた時、上下方向には破りやすく、左右に破ろうとすると変な方向へ 行ってしまいます。(ミシン目のない)トイレットロールが切りにくいのも、コピーした紙がスルメみたいに丸まることがあるのも、 みんなこの「流れ目」の仕業なのです。

❏ 流れ目はなぜできる ❏

紙の流れ目とは、紙の繊維の並んでいる方向を表します。 紙は、金網で出来たベルトコンベアー状のモノの上に、水に溶けた原料を流し込んで水を切り、乾かして製造していきます。 この為、紙の繊維は金網の進行方向に沿って並びます。

流れ目はなぜできる

❏ T目/Y目 ❏

紙の繊維が、その紙の長い辺に平行に並んでいるモノをT目(たて目)

短い辺に平行に並んでいるモノをY目(よこ目)と言います。

Y目

❏ 流れ目による特性 ❏

紙の繊維は、繊維の並ぶ方向(下の図では上下方向)には伸縮しにくく、逆方向には伸縮しやすい。

紙がカールするのは、表裏の伸縮の違いによって起こるので流れ目を軸にして丸くなります。 これは、紙を水に浮かべてみたり、薄い紙なら息を吹きかけただけで確認できます。

同じように、流れ目に沿って折ると折りやすい。

流れ目に沿って破ると破りやすい。

と言う特徴があります。

❏ 流れ目を活かした使用方法 ❏

紙製品は、紙の流れ目による弊害を避けるため、あるいは流れ目による特性を上手く活かして作られています。

  • 冊子
    流れ目を軸に折るようにします。
冊子が無理なく開きます
「背」の部分もきれいに仕上がります
ページが落ち着かず開きにくくなります
  • 名刺・はがき
    T目(長辺に平行)に流れ目を取ります
紙が堅く感じられる
多少カールしても
見た感じがあまり変わりません
紙が柔らかく感じられる
紙がカールした場合
ブリッヂしたような姿になり
見栄えが悪くなります
  • カレンダー
    (カレンダーの形式によって多少異なりますが)通常は上下方向に流れ目を取ります。
比較的シャキッとした感じになります
紙がカールして下から
めくれ上ることがあります
  • カレンダーを破り取るとき、うまく破れないのは、流れ目に逆らって破る形になっているためです。